繊維担当の山本です。
糸を編んで糸にする『リリヤーン』という技法。Burrowでは既におなじみになりつつありますが、今回の春夏の企画でもこのテクニックを採用しています。
前回のブログで、デザイナーが少し触れた来春夏に向けて作っている『リリヤーン』で、少しだけ触れましたが、今回の春夏ではコットンとカシミヤとシルクの三つの繊維を混ぜ合わせ、一本の糸にしたあと、その糸を編んでリリヤーンにしています。
カシミヤとシルクを混ぜ合わせているので、その繊細な風合いをどうしたら引き出せるか?という問を繰り返しながら。
ただ編むだけでは、せっかくのブレンドもなんとなく味気ないものになってしまいそうだったので、糸を編んで糸にする段階ではかなり緩めに編んでもらいました。
最終的にそのリリヤーンを編んで服にしてくれる編工場さんと、編む時に支障がでないかどうかを幾度となく確認しながら、極力繊細さを失わないギリギリの緩さをねらって。
少し時間はかかってしまいましたが、工場さんたちのご協力のおかげで、適度なボリュームもありながら、しかし厚くなりすぎず、優しい繊維感を残したまま、とろみもある、そんな糸に仕上がりました。
今はその糸が染め終わって、服の編み地にどういう編み方をするか試し編みをしてもらっているところです。
アイテムのイメージもかたまりつつあります。
服になってからどういう風合いに仕上げていくか、糸が携えた風合いを引き出す方法を考えているところです。
どうぞお楽しみに。
Burrowの春夏シーズン向けに作ったオリジナルコットンは、原料の選ぶところだけでなく、糸に紡ぎあげる段階も色々な工夫を施しました。
Tシャツなど薄手の装いが目立ってくる季節なので、しっかりとコシがあるけど、硬くて着にくくなってはいけないと、 生地に仕上げていく前の段階から考えていました。
例えるならアルデンテ。
糸の芯はしっかりしていても、表面はしっとりとコットンの風合いを感じてもらえるような糸づくりです。
はてさて、去年の2月からまるっと一年、忘れもしない、世がコロナ禍になって一年。
そんな折にどんなものを作ろうかなあと、とっても悩んでいました。
2シーズン目って悩みますね、何をどんな形で皆さんにお届けするべきなのか。
今回は、繊維担当である山本さんが作ってくれたコットン、シルク、カシミヤ ・・・そんな素材たちが涼しげな顔で上がってきてくれています。